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パッケージデザインを軸にした訴求からの脱却
2017年に発売開始をした「ファーファ ココロ」は、発売から5年間、“暮らしやインテリアに馴染むランドリーシリーズ”として、パッケージのデザイン性を中心に据えた訴求をしてきましたが、市場も変化し、デザイン性を訴求するブランドが増え、それに対する生活者の目も肥えてきたため、新規トライアルのハードルが高い状況を迎えました。そこで、デザイン性に頼らないファーファ ココロのタグライン(ありたい姿)の再構築と、それを多くの人に伝えるためのアクティベーション、との両軸でプラチナムさんと一緒にリブランディングを担当することになりました。
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LEGO®SERIOUS PLAY®を用いたタグラインの共創
タグラインとはサービスやブランドがどんな価値を提供するのか、その覚悟を表す短い宣言文です。社内外問わず、ブランドの全ての選択の「羅針盤」となるとサインコサインでは考えています。宣言文とある通り、覚悟を持って宣言する必要があるため、社員のみなさんと一緒に考え、覚悟を持てる言葉を共創していきます。
今回はLEGO®SERIOUS PLAY®を用いてファーファ ココロのありたい像を可視化するワークショップを実施。現在のブランド価値を改めてLEGO®で捉え直してから、未来のライフスタイルを想像し、その未来にあるべきファーファ ココロを想像していきます。
頭で考えるのではなく、手に考えさせるという考え方のもと、LEGO®で各テーマを形作っていきます。完成したものを3単語でキーワード化。最終的に、複数人から挙がった類似キーワードをピックアップし、タグラインの方向性を決めていきます。
参加者それぞれの発表から全員で共通項を見出し、「お洗たくという生活の一部である行為を通じて、人々の個性に寄り添い、その先の人とのつながりのきっかけになっていく」というブランドのありたい姿を可視化しました。
ワークショップで整理されたありたい姿を言葉にしていくワードセッションを重ねて、「あらう、あらわれる。」という新しいタグラインにたどり着きました。タグラインには「洗うことで、その服を選んだときの自分らしさが現れ、ありのままの好きな自分で人の前に現れることで、さらにその個性をシェアしていく」という想いが込められています。このタグラインをもとに、パッケージやロゴなどもリニューアルされることになりました。
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タグラインを軸としたコミュニケーション展開
タグラインが決まったことにより、「洗うことで衣類の質とともに、その服を身にまとったときの自分の個性も一緒に取り戻し、これまでと変わらずにいたい自分の部分を、そのまま続けていっていいんだよ」と心に寄り添うリブランディングの方向性が策定されました。心に寄り添い共感を呼ぶコミュニケーションとして、漫画をnoteで公開されるなど、パッケージデザインに依存しない、共感を軸としたブランディングが続いていくきっかけとなりました。